第6話 - タフスィーンサイド


いつから僕はこの娘を気にするようになったのだろうか。
拾ったときか…ら…?いやそれは…いや…あるかもしれないけれども、そうじゃなくて…
毎日接しているうちに、彼女のいろいろな面が見えてきて、それで…
気にしなくても、気が付くようになってきたのだ。
彼女の悲しさとか、強さとか、可愛らしさと…いやそれは今はどうでもいい!!
そんな風にして、僕は彼女をこっそり盗み見していた。
ときどき目が合ってしまって、僕はそんな時どうしていいかなどわからんのだが、
そんな時、彼女はにっこり微笑むのだ。それがまた花のようでとても…いやだからそうじゃなくて。

だから、身分とかそういうことは気にしないで、そろそろ正式に候補にしてやってもいいかなーなんて思っていた矢先にこれだ。
自分の主人を踏み台にして、盗賊に斬りかかる娘などあるか!
よくよく考えたら、それで何かあったらどうなるのだ全く…いや今はその話じゃなくてだな。
正直僕はそんなジャエイアが恐ろしかった。若干頼もしかったがもごもご…
僕はほんっとうにびっくりしたんだ。当たり前だろう。だから…えー…ちょっと反応に失敗してだな…。

だから僕は最後の速乗りをした。…こいつが耐えられないこともわかっていた。
でも僕の心も、ジャエイアの心も、それからこいつの心も、晴らすためには。
……こいつが死んでるのを見たときには、僕はもう一生馬には乗らないのではないかという気さえしたものだ。

それよりもともかく、ジャエイアだ。
僕は真剣に話を聞くことにした。なんでもいいから話せと言った。
僕はそんな彼女をずっと見ていた。目を逸らさずに。
楽しかったことや、面白かったことを話すときは本当に楽しそうだったが、
辛い話に差し掛かるとそれは…見ていられないほどだった。が、目を逸らさずに見ていた。
話の内容もそれはとても、そんな、若い娘が耐えられるようなことではない気がした。
僕だったら耐えられないだろう…いやもうそんなことはどうでもいいっ!
全て女神の加護だ。僕はそう思う。そしてめぐり巡って僕の元へ来たのも…もしかしたら。
女神様の思し召しだ。僕は喜んで受け取るべきだと…
…どうして僕はこんなときにもそんな理由をつけなければ気がすまないのか。
欲しいなら欲しいと、今、素直に言ってしまえばいいではないか。


………そんなこと言えるかバカ……。



つづけー



あとがき

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あとがきちゃん
これで萌え死んでいただければ本望(何


17/Dec./2010

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